「メタルギアソリッド4」感想詰め込み

3月終わりにクリアしたMGS4

正直50点ぐらいに落ち着くような出来ではあった。

 

直前に1を遊んだことを加味しなくても、やっぱりカットシーンのテンポが悪い。

カット割りが少なく長回しが多い、不必要な台詞の間、ぎこちない動き。BGMがほとんど流れないことも相まって退屈な時間になりやすい。ACT1、2はSOPやナノマシンの説明ばかりで特に長く感じる。

元々ムービーに尺を取るのがシリーズの特徴ではある。にしても4のカットシーンは輪をかけて冗長な作りだった。

 

(BIGBOSSチャレンジで苦しめられる)ACT3のバイク、4のREX vs RAY、そして5の最終決戦と、特殊パートは興奮させられたし良かった。が通常のアクションパートはナンバリングで一番物足りなかったというのが本音。

これはアクション自体というより、マップが狭くてエリアも少ないことが原因。各ACTごとにたった数個のエリアだけで構成される短さ。もっと民兵と共闘したかった。

加えて基本的に「目的地に向かって進めばいい」というのも単調さを感じる要因。3も構成的には似た形だけどやっぱりボリュームの違いか。

あと特殊パートも、仕方ないとは重々理解してるけどエリア切り替えの度にロードを挟むのが疾走感の邪魔になっちゃって地味に残念。

 

それからボス戦。

めんどくさいと思わされた最初のボスのオクトパスが一番マシに感じるくらい、軒並みめんどくさい。それでいて面白くない。まともなのはヴァンプだけか。

「戦争によって生まれた悲惨な記憶の一つ」として語られるバックボーンは、BB部隊が戦争被害者の象徴みたいな位置づけだからなんだろうけど、どういう意図で「怖い話風」の語り口にしたのか、プレイヤーにどう感じて欲しいのかいまいち掴めなかった。

 

散々不満を述べつつそれでもこのゲームが好きなのは「最高のラストバトル」「シリーズに決着をつけた」ところに尽きる。これだけで激甘80点にしちゃうぐらい。

 

ナノマシンを奪い合いながらの格闘戦。オセロットは元からそれなりに動けるがスネークは終始老いを感じさせる描写が多い分、ここのキレのあるアクションがめちゃくちゃ輝く。絵面的には老人同士の殴り合いなのに最高に熱い。

互いに最後のナノマシンを注入、同時に充填されていく体力ゲージ。MGS1でスネークが、過去のフォックスとの戦いを「スポーツのような一体感があった」と語っていたのを思い出す……。

とにかく興奮で画面から目が離せず、フェーズ移行の度に呼吸を整えるほどに熱中し、コントローラーがびちゃびちゃになる最高の体験だった。その攻撃(ストレート)はガードしきれん、かわせ!(2敗)

 

あえてVを先にして4を最後にするという目論見が功を奏した。そして何より1を先に遊んでおいたことが我ながらナイス。これをやってるのとやってないのとでは全く違う。

話は変わるけど1は表情も分からないほどのポリゴンなのに(だからこそか)テンポが良く、キャラクターの動きと声優の熱演でここまで見入る作りにできるのかと、今やっても驚く異質なゲームだった。HDMIだと出力されなかったので隠居していた三色ケーブルを召還するというちょっとしたストーリーシンクロ小話。

 

愛国者達」は崩壊し全てに決着がつく。スネーク最後の戦いでありオセロット最後の戦いでもある。